数学II・数学B 第1問 [2]
指数の問題って一見ややこしそうなんですが、ちょっと考えるとつまりは数Iの問題なんですな。簡単なので毛嫌いするのはやめときましょう。
[2] 実数
x に対して,

,

とおくと
である。
もちろん真面目に計算しても良いです。ただy とz の形が意味ありげだと感じるとなお良いでしょう。
問題数をこなした人にはお馴染みですが
が成り立ちます。これを用いて
とするのが良いでしょう。
答 [ キク ] = 40
z = 0 となるのは
![\begin{displaymath}3^x = \sqrt{\frac{\mbox{[ ケ ]}}{\mbox{[ コ ]}}}\end{displaymath}](img6.gif)
のときであり,
計算式をスッキリさせるために

とおきます。指数問題解くときの常套手段ですね。このとき指数の性質から必ず

です。
z = 0 となるのは
という計算をすれば解ります。
答 [ ケ ] = 2,[ コ ] = 5
y は
のとき最小値
![$\mbox{[ ソ ]}\sqrt{\mbox{[ タチ ]}}$](img11.gif)
をとる。
「y の最小値を求めるんやからy を微分してy' を求めて、それが0になるときの値を求めれば……」という考えは王道です。「最小値・最大値を求めるときは微分するんじゃ!」というポリシーは美しい。でも数学やるときはヘロヘロしてた方がいいときもあります。

とおいて式を見やすくして
の最小値を求める問題に帰着してます。しかも

だから

、

も言えます。ということは「『相加・相乗平均』が使えるのだ」と気付くとすぐです。
これで最小値が求まりました。
答 [ ソ ] = 2、[ タチ ] = 10
等号成立は

のときですが、これは既に前の設問で求めてて

のときです。良くできてますね。
求められているのは
x の値なので、

のときの
x を求めれば良いです。
答 [ サ ] = 1、[ シ ] = 2、[ ス ] = 2、[ セ ] = 5
となります。
さて、参考までに最小値を求める際の王道を突っ走ってみましょう。
なので
となります。
本当はy' = 0 でy 極大か極小になることしか解りません。でも今は、設問で最小値を問われてるんだから、y' = 0 でy は最小になるのだと盲信して突き進みます(y'=0 になる近辺でy' の符号を調べればこの盲信が正しいことが言えますがここでは省略します)。
で
y' = 0 になるのは
z = 0 になるときなので

のときだというのは同様に解ります。
あとは最小値を求めなくてはいけないので、この値をy に代入して
となって最小値が求まります。
「相加・相乗平均」に気付かなかったら微分してもいいですかね。そんなに手間は変わらない気もします。
最終更新日 : 1999年12月6日(月) segi@ra2.so-net.ne.jp
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